2008年08月10日

『いっぽん桜』 山本一力:著

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『いっぽん桜』 322P 500円
(山本一力 新潮文庫)

いっぽん桜
萩ゆれて
そこに、すいかずら
芒種のあさがお

ISBN 4−10−121341−0

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◆ 内容と感想

山本一力さんは時代小説作家です。
『あかね空』で直木賞を受賞してからも一貫して市井もの、
人情ものと呼ばれる小説を書き続けています。

『いっぽん桜』には花の名を冠した短編が四つ収められています。
それぞれ、生きることの厳しさを描きつつ、ほっとするものです。

ひとつだけ選ぶとしたら「芒種のあさがお」。
男まさりの女の子、おなつは、富岡八幡宮の祭りに出かけて、
ひとりの男と出会います。

そこから始まる物語は、決して明るいことばかりではありません。
読みながら「いるよなあ、こういう人」などとため息をついたりも
して。

けれど、終盤の展開を見て「そう来たか」と思いました。
人と人のつながりとは深いものだなあ、とバスの中でしみじみと
……ちょっとまぶたが熱くなりましたよ。

真夏の陽の光の下で、まっすぐに咲き誇るあさがお。
それが目に見えるような気がします。
あさがおなんて、ずいぶん見てもいないのに。

仕事に対する誇り、人に対する礼儀、想いを伝えるときの恥じらい。
それが世間にあふれていたことを思い出すために、
ときどき時代小説を読むのかもしれないなあ。

そんなことをつい考えてしまう一冊です。

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◆ 今日の「学び」

花がなければ生きていけない。

そこまでの気持ちはありませんが、ふと花を眺めて何かを想う−−
これくらいのゆとりは持ちたいものです。

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posted by gka at 22:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代小説
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