2011年08月29日

『ひとがた流し』北村薫

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『ひとがた流し』 315P 1680円
(北村薫 朝日新聞社)

第一章 桜
第二章 
第三章 道路標識
第四章 
第五章 
第六章 

ISBN 4−02−250199−5

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◆ 内容と感想

北村薫さんは小説家です。
デビューした頃は覆面作家だったので、男性か女性か、
実はベテランの作家が名前を変えているのではないか、
などという話もありました。

はじめに、ひとつ謝ります。
章の名前が四つ空白になっているのは、入れ忘れたのではなくて、
検索で見つからなかったんです。

「?」と思いますよね。

実は、昨日のうちに読み終えたので、カバーを掛けたまま机に置き、
今朝はそのまま鞄に入れたつもりでした。

ところが、事務所で出してみたら別の本。
あわてて一時間ほど検索しました。
章の名前に興味がある人っていないもんですね。

とまあ、情けない始まりです。
ごめんなさい。

『ひとがた流し』は静かな物語です。
第一章を読み終えたときは、ずいぶん淡々としたお話なんだなあと
思ったくらい。

それが、章を追うごとに少しずつうねり始めます。
目が離せなくなってどんどん読み進み、、気がつけば最後のページ。

人が生きていくとき、力になるのは《自分が生きていることを切実に
願う誰かがいるかどうか》だと思う。

こんな内容の文章が、途中で出てきます。
ここでどんなことを思うか、それは人それぞれかもしれません。

そうかもしれないなあ、と思う人もいれば、
強くうなずく人もいるでしょう。
「え、そう?」
と言う人もいるのかな。

もうひとつ、強く印象に残ったのは
「女性の胸の病気について、男性には絶対理解できないと思う」
ということば。

もちろん、実際にはこんな硬い言い回しじゃありません。
けれど、このひとことは忘れられないだろうなと直感しました。

結末については、賛否両論があるでしょう。
それもまた本を読む楽しみなので、ぜひ読んでみてください。

女性の友情や日常を描きつつ、いろいろと考えさせる一冊です。

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◆ 今日の「学び」

友だちに甘えるのも、ときにはいいかもしれません。
けれど、友情ということばに甘えたくはないですね。

友だちであるからこそ、保たなければならない距離もあります。

近すぎても遠すぎてもよくない。
難しいけれど、そこがおもしろい。

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posted by gka at 13:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
2011年08月24日

『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』池谷裕二

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『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』 189P 945円
(池谷裕二 東進ブックス)

はじめに 高校の授業についていけなくなる理由
第1章  記憶の正体を見る
第2章  脳のうまいダマし方
第3章  海馬とLTP
第4章  ファジーな脳
第5章  天才を作る記憶のしくみ

ISBN 4−89085−242−5

アマゾン → http://mo-v.jp/?8555
BK1  → 取り扱いがありません(9月5日現在)

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◆ 内容と感想

池谷裕二さんは脳の働きを研究している人です。
たまたま『海馬 脳は疲れない』を読んでから、
気になる人のひとりになりました。

池谷裕二のホームページ(池谷さんが個人で運営してます)
http://gaya.jp/ikegaya.htm

この『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』は、
書名を見ればわかるように高校生向けに書かれています。

だから、わかりやすい。
そう思って読むと、おとなに役立つことばかり書かれています。

『高校生の勉強法』? 私には関係ないな。いまさら勉強なんて。

こう感じる人もいるかもしれませんが、だまされたと思って、
ちょっと読んでみてほしいですね。
読めば、わかります。

「がむしゃらだけでは報われない」
「眠ることも勉強のうち」
「感動的学習法」
「危機的学習法」
「記憶はもともとあいまいなもの」
「失敗したら後悔ではなく反省をしよう」
「想像することが大切」
「方法記憶という魔法の力」

ざっと挙げてみるだけで、こんなに興味を引かれることばが
出てきます。

しかし、脳っておもしろいなあ。
誰でも持ってるのに、いまだにその働きのすべては解明されてない。
あ、でも、そういう意味では人の体は全部そうか。

などと考えながら読んでいると、あっという間に読めちゃいます。

読み進むうちに「もっと勉強しておけばよかったなあ」と
自然に思える一冊です。

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◆ 今日の「学び」

すべてを知ることが必要なのではなく、
すべてを知ろうとする気持ちが大切です。

「学ぶ」という気持ちさえあれば、
いくつになっても、どこにいても、
新たな出会いがありますね。

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posted by gka at 12:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 科学
2009年07月02日

『名もなき毒』宮部みゆき:著

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『名もなき毒』 489P 1890円
(宮部みゆき 幻冬舎)

ISBN 4−344−01214−3

アマゾン → http://mo-v.jp/?8523
BK1  → http://www.bk1.co.jp/product/2705922/p-GTA68226

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◆ 内容と感想

宮部みゆきさんといえば、知らない人はいないかもしれません。
『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞したほか、
『火車』で山本周五郎賞、『蒲生邸事件』で日本SF大賞、
『理由』で直木賞を受けています。

大極宮(宮部みゆき、大沢在昌、京極夏彦公式サイト)
http://www.osawa-office.co.jp/

何年か前、宮部さんはインタビューに答えて、
こんな内容のことを書いていました。

「しばらく現代ものは書きません。
 現代を描くということは、どうしてもいまを反映させなければ
 いけなくなります。
 そうすると、つらい物語しか書けそうになくて」

そんな宮部さんが久しぶりに出した現代ミステリーが、
この『名もなき毒』です。

「ある財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、
 トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、
 私立探偵・北見のもとを訪れる。
 そこで出会ったのは、
 連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった」
(「BOOK」データベースより)

最初の部分のあらすじは、こんな感じです。
けれど、宮部さんの小説は細部を楽しむものです。

物語はここから始まって、いろいろな人を描き出します。
いい人もいれば、いやな人もいます。
けれど、どの人も特別な存在とは思えません。

何かに押しつぶされそうになったとき、身近にネットがある。
それが吉となるか、凶となるか。
読み進めながら、ずっとこのことを考えていました。

嘘というものについて考えずにはいられなくなる一冊です。

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◆ 今日の「学び」

ひとつの嘘は新たな嘘を生みます。

どこまで行っても真実を生むことはありません。

そんなこと、わかっているはずなんですけど。

理解することと実行することは違いますね。

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posted by gka at 06:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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